常勤講師:柳澤潤 准教授、村山徹 設計助手
非常勤講師:村松基安 先生 (村松デザイン事務所)
TA:長橋佳穂 (柳澤研究室 M2)
2022年4月9日金曜日、「デザインスタジオⅠ」の授業が始まりました。
デザインスタジオⅠは大学院修士1年生のデザインスタジオで都市計画から再考します。
初回授業では、担当先生の紹介、課題説明、敷地見学を行いました。
常勤講師の柳澤潤 准教授、村山徹 設計助手、非常勤講師の村松基安講師の3名の先生が担当してくださります。現在は設計事務所を持ち建築家として活躍している先生方です。別々の系譜を持つ先生方の3者3様なエスキスが楽しみです。
今年度の課題は「生き生きとした都市的空間の発現 ―延べ床10,000㎡の建築」です。
近代革命以降、都市は、人口増加とともに、分類方式のようなゾーニング手法を用いて一定の発展を遂げてきました。しかし、ゾーニング手法は画一的かつ退屈な都市空間が生まれてしまった面もあります。今日において、「都市において生き生きとした空間とは何か、それを生み出す建築的な可能性は何か」という大きなテーマに対しての考え方を発見・出現することに挑戦します。

敷地は横浜市にある、旧深谷通信所跡地周辺の直径1㎞、面積約77haの範囲です。
まず、4週間かけ、世界の都市の1㎞×1㎞を切り取り、都市のあり方の考察を行います。その後、10週間で、延床10,000㎡の建築物を提案します。
この課題において参考となる事例が紹介されました。北海道のモエレ沼公園、ラヴィレット公園、ケ・ブランリ美術館が挙げられました。都市事例は、古典的都市のヴェネチア、近代都市の香港、中世都市のウィーンなどが挙げられました。
さらに都市計画の歴史を知る上で重要な参考図書として、1947年の「輝く都市」(ル・コルビュジェ)から現代都市計画について書かれている本をYap 設計助手から紹介してくださりました。
設計を進めるにあたって、今日までの歴史や事例を知ることがヒントになります。丁寧に考察することが大切にしていきます。
授業説明後、敷地に向かいました。

横浜の近郊に位置する旧深谷通信所跡地は、現在、荒地となっており、草木が生い茂り、水路も流れています。週末には少年野球チームが練習、試合が行われ、多くの人で賑わいます。また、近所の人が散歩をするなど、人々がのびのびと活動する様子があります。
学生たちは敷地の広大さに圧倒されながらも川や植物、動物などと楽しみながら、つぶさに敷地の様子をとらえていました。
来週から都市事例の考察が始まります。調査対象の都市を選び、1:1000スケールを把握するためにも地図などの資料を用意しましょう。
TA 長橋